生きてるだけで丸儲け(チャンピオンズC)

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超豪華なメンバーが揃う予定だった2016年のチャンピオンズCに出走を予定していた2頭の悲報が週中に聞こえてきた。

 

まず、ホッコータルマエは脚の故障が見つかって引退。そして、タガノトネールは調教中の事故で予後不良処分となったとのことだ。
Twitterでその字面を見かけた瞬間は、にわかには信じられず、iPhoneGoogleの画面をいったん開いて閉じ、改めて開いてを繰り返してから検索する始末。どちらも事実に違いなく、ただただ無念な気持ちになった。
とはいえ、競馬を打つかぎり、競走生命の終わりに立ち会う瞬間は数知れず、ひとつひとつを気にしていては、仕方がないことも頭では理解しているつもり。そう書いたところで、今回のチャンピオンズCはメンバーの豪華さからも、とりわけ楽しみにしていたレースだっただけに無念さは拭い去れない。個人的な楽しみ以前に、もっと彼らの走りを応援したかったという素朴な気持ちも勿論ある。
ただ、長く第一線で活躍した両馬の悲報を前にして「お疲れ様でした」それ以外にどんな言葉をかけられるっていうんだ。関係者の方々も含め、本当にお疲れ様でした。

 

そんなニュースを通して、馬も人間も健康こそが大事だということを改めて痛感させられた。
大正時代の硬派な文士ですら「1にケンコー。2にゲンコー。」と書き残しているほど。あの時代の物書きの生活について読むかぎり、異常な執筆生活だった彼らですら、そう書き残しているんだから、とにかく健康は重要ということなんだ、うん。
そんな中「肝機能障害、伝達障害、尿潜血」という3単語のメールが友人Kから飛び込んできた。自分が東京に出てきてから約10年ほどの付き合いになるKは広い意味で俺と同業かつ、最近話題に事欠かない港区の会社とも同業。
かれこれ1年くらいは休みなしで働いてるだけに、大変なことになってしまうこともないとはいえない。
殉職といえばそれまでだけど、今時そんなことは因果が過ぎますよ。本格的に体が心配ですよ。Kも競馬ファンなんだから、使い詰めがよくないってのはわかってるはず。
月に1度くらいは遊びましょう。女中さんにも定休日ってもんがあるんですから。これ読んでたら月曜日に有給取りましょう。
ホッコータルマエタガノトネールの悲報から、健康な大切さを再実感し、こんな私信めいたものまで書いてしまう始末。両馬の悲報は心の隅っこで結構引きずりそうですね……

 

話がどんどん脱線していきそうなので、ここらでチャンピオンズCの話にハンドルを切ろう。
結論から書くと、今回本命の印を落とすのは昨年と変わらずノンコノユメ
去勢明けの前走であれだけ走られたら、この馬のポテンシャルを再評価せざるをえない。気性面で不安が囁かれているものの、鞍上はムーア。走らせてくれるでしょう……
去年と違って脚質に合った枠を引けたのも好材料。カテゴリーステレスについては気になるものの、そこは他の馬も条件は一緒で、それなら摩擦に耐えてきた経験値のあるこの馬を本命にしてやろうという考えです。

 

星の数ほどある競馬ブログの中からこのブログを見つけ出してくれた貴方のような酔狂な方に今さら説明する必要もなく、今夏に去勢済みのノンコノユメ種牡馬になることができない。
去勢するに至るまでどんな経緯があったのか、一ファンでは知る立場にないものの、種馬としての活躍が望めないのであれば、レース数を使って少しでも本賞金を稼ぎたくなるのが商売人(馬主)の性なのではないか。そんなことが気になってくる。
使って使って使い詰める。走れるうちにとにかく走らせる。番組選択をそういう方向にされないよう、ここで勝って少しでも大事に使ってもらってほしいという情みたいなものも今回の本命の印には含まれているかもしれない。
でも、そういう気持ちが生まれてしまうのも今週ばかりは仕方がない。健康で走り続けることが1番なんですから。ねえ。