環境を変える(エリザベス女王杯予想)

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元から完成されていなくても、芸能界という環境やファンからの視線…その他諸々の影響でアイドルはどんどん垢抜けていく。
そんな彼女たちに整形疑惑を持ちかけるなんて以ての外ですよ。彼女は彼女たちなりに成長していってるんですよ。
枕営業でおなじみの事務所に所属するアイドルグループの友達がツイッターで整形疑惑を持ち上げられていて、うんざりした。
君たちが好きな馬だって、芝ではてんでいいところがなかったのにダートになると途端にいい走りをしたり、障害に転戦して段々と着順を上げていったりするじゃないですか。つまりそういうことですよ。
というわけで、忙しさにかまけてマンネリ気味なこのブログも環境を変えれば少しは小ざっぱりとしたいい内容になるかもしれない。そう、つまりそういうこと。


普段のエントリは自宅PCかWINSでスマホ入力。だいたいぼーっと最近あったことなんかを考えながら、書き始めて、その文章にある程度つながる馬を書いて予想(果たしてそれが競馬予想と呼べるのかはさておき)してるわけですよ。
その環境を変えてみようってわけ。
今から床屋行くんで、そこで起こったこと見聞きしたことだけをネタに書いてみようと思います。


入店。待ち客1人。
この店は聾唖のおっちゃんが働いてて、その人が実に腕利きだという。何度か来店しているものの、その人に担当してもらったことは未だない。
今日はどうだろうか、と5分ほど待つと体幹のしっかりしている、いかにも老舗旅館で手腕を振いそうなおばさまに当たった。
今日も聾唖のおっちゃんに当たることはなかったわけだ。
おばさまに9mmの丸刈りで、と伝えるとクスッと笑われながら「本当にいいんですか?」と言われる。
すでに丸坊主が伸びきった髪型の僕に対して一体何を笑うことがあったのだろうか。
と思いながらも腕は一流。さすが人気店というだけある。
1,580円払って退店。顎をさすってすっきりしたブツに満足する。


な…なにも起こらねえ……ヤマ無しオチ無し意味ナシのクラシックな意味でのやおいだ……
というわけで、環境を変えたからって、それが即ちいい影響に繋がるかというと、決してそうではないという教訓。まあ今回はそんな感じで。


って、エリザベス女王杯の予想を書くの忘れてました。
◎ジュールポレール
これしかない。
鮮度もあるしナメられたオッズ。母父エリシオですし兄にはサダムパテックですし距離不安もしてません。調教もよし。それで10番人気なら、ここから塗るに他なし。いかにもC質が強いタイプでアップの臨戦も苦にせずオッケー。


あ、繰り返して書きますが、環境を変えたからって、それが即ちいい影響に繋がるかというと、決してそうではないってわけですな。
ではではお後がよろしいようで(よろしくない)

寓話に学ぶ(天皇賞秋予想)

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見えざる力が働く瞬間の話。
なんといいますか、買った瞬間に「この馬券は的中する」と確信して、実際に的中するってことがごく稀にあるんです。人によっては馬柱を眺めた瞬間にそのような感覚を抱く人もいるそうで。
たまたまと言ってしまえば、それまでなんですけどね。
でも、見えざる力めいたものが働く瞬間ってあるんじゃないかと思ったりもするわけです。
長年ひとつのことに打ち込み続けると、常人では到底不可能な領域に突入する。そんな現象は、どんなことにでも起こり得ると思うんですよ。
饅頭職人が切り離した生地の目方は均一になるし、コックさんは計量カップを使わなくても絶妙な匙加減の味付けにするし、風俗の達人は女の子の写メ日記を見ただけでNN可能か判定できるし……
それらと同じように、購入する瞬間に「この馬券は的中する」と確信して、実際に的中するつまてことがあったってなんら不思議じゃないですよ。
もちろんその瞬間を自在に引き出せるようにならないと、馬券としては意味がないんですけどね。


って、また本筋に関係ない前置きが長いな。無意味に長い文章は悪文。
と、書いておきながら、上にも記した見えざる力について書き連ねると、自分の場合は著者先生から原稿をもらった瞬間、一読することなく、文章をぼんやりと形として捉えただけで、いい文章かどうかわかるという瞬間が結構な頻度であるんですよね。


今読み返してる本の文章もそんな感じで。
なんやいちいち読まなくても、あ、これはいい内容の文章だとわかるそれなのです。
というわけで、古典中の古典からネタを引用。ええ、手抜きです。でも、まあ読書の秋ってなわけですし。


蚯蚓(みみず)と蛇
蚯蚓が蛇の横たわっているのを見て、その長さが羨ましくなった。同じ長さになりたくて、並んで横になると、体を引き伸ばそうと頑張ったが、遂に無理をしすぎて、不覚にも破裂してしまった。
強い者と張り合うとこんなことになる。相手に追いつく前に破裂してしまうのだ。


とまあ、勘がいい方はお気づきでしょうが、まるで蛇がキタサンブラック蚯蚓が私(をはじめとしたキタサンブラックが苦手な皆さま)……のような寓話でして……
無理に張り合っても仕方がないことを2000年以上も前に書かれた文章から学ばされるわけでね、はい。
とはいえひねくれ者の自分が今週開催の天皇賞で最も重い印を落とすのはミッキーロケットなわけですが。
面子が揃っていることもあるにせよ、この人気は不当。京都大賞典でのジリジリとした伸び脚は高速馬場のあの舞台では向かなかったものの、今回のようなタフなレースには絶好。凡走してストレスを持ち込まなかったのも好感。そして何より待望の左回り。変わる要素は充分にある。


追伸
一応、先に紹介した寓話から学びを得て、キタサン頭の三連単まで抑えることにしておきますか…

 

占い(菊花賞予想)

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毎朝流れているニュース番組。必ずと言っていいほど、占いのコーナーがある。
今日の天秤座の運勢
あなたの才能やスキルが大いに役立ちそうな予感。人が困っているときに、さりげなく適切なアドバイスができるでしょう。ラッキーアイテムはシルバーアクセサリー。
ってな具合で12星座のその日の運勢が紹介されるわけだけど、一体どこの誰にどんな需要があるんだろうか。
「大塚さんの天秤座は…おめでとうございます!第1位〜♡」
なんて、女子アナが司会者の男性の星座を取り上げながら、おべっか使うさまを見せられて、一体何をこちらは感じればいいのか、未だにわかってない。
結果に一喜一憂するくらいが愛嬌あっていいのはわかる。ただ、あんなもん少したりとも信用してはいけない、うん。


小学生の頃、中学受験をしていた自分は、その日兵庫のホテルに泊まっていた。
地元広島で通っていた塾からの"合格したら図書カードプレゼント""宿泊・交通費無料"という甘い誘いに乗ったのだ。
しかし、いくら受験生とはいえ、小学6年生のクソガキにとって、親元を離れての旅行となれば、勉強の二文字なんて忘却の彼方。
塾の友達と2人でアヘアヘ言いながら夜更かしして、アヘアヘ言いながら朝食バイキングを堪能して、アヘアヘ言いながらテレビ見て……いると、ホテルの朝食会場で映し出されていたニュース番組で自分の星座が第1位として紹介されていた。
これは嬉しかった。
もともと合格水準ギリギリの偏差値に届いていたうえに、占いのランキングは1位。なんならラッキーアイテムのキシリトールガムをホテルの売店で買って、それを噛みながらテスト会場に向かったりして。鬼に金棒なんて思って問題を解いてみたりして。
結果はあっさり不合格だった。
それもそのはず。算数の中盤以降さっぱり問題の意味が解らなかったもんね。
あまりにも問題が解けないあまり、途中からは朝の占いに対しての恨みしか浮かんでこなかったもんね。当時キャスターを務めていた小島奈津子のニヤニヤした笑顔しか浮かんでこなかったもんね。
占いなんか信用してはいけない、うん。


とはいえ、今年の菊花賞は占いにでも頼りたくなるような難しさがある。
台風接近による馬場の悪化に加えて、未知の3000mという距離。最重要トライアルレースである神戸新聞杯のラップ推移のアテにならなさ、ダービーだって今年の展開じゃ参照するに足りない。
そんな中、本命の印を落としたのは、アルアイン
週中はベストアプローチから入ろうと考えていたものの(最終的には1番人気になるかもしれないけど)アルアインが現時点で3番人気なら致し方ない。
前哨戦を軽く負けてストレスを軽減させたのが好感。半妹のゴールドエッセンスも重馬場・不良馬場で最速の上がりを繰り出していますし、この馬自身キレに頼るタイプというよりはパワー寄りに取っていて、今日の馬場を苦にするとは思えず。皐月で見せた高速適性をどう取るかで取捨が分かれそうなところだけど、そこは量で対応したということで自分を納得させた。
皐月と菊花の二冠馬が多いのは、そのラップ推移の相似に理由があると思っていて。ミドルで淀みなく刻むペースを4角でいかに前で受けて脚を残せるかが勝負。あとは5Fさらにその脚を持続させられるかどうか。となると、今日の馬場で問われるのは騎手の腕も大きそうで。
出遅れてもスッと先団につけられる二の脚も証明済みですし、多少馬体を絞ってて出てきてくれると何よりです。


ある競馬ファンの言葉を引用すると
菊花賞はテストみたいなもの。1年間の自分の勉強の成果が出る気がする。」
たしかに菊花賞はそういう性格を持つものだと自分自身考えているものの、今年のそれは本当に難しい。
ということで、占いを見てみると

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……
なんとも、競馬に置き換えて受け止められそうな話ですね……
とはいえ、占いなんか信用してはいけない、うん。


占いと競馬といえば、こんな番組が昔あったそうですね。
やっぱり占いなんか信用してはいけない、うん。

その「おめでとうございます!」は本心か?

例えばレースが始まる直前の時間。

Twitterで競馬ファンを複数人フォローしている人(このブログに辿り着いてる方の多くはそうだろうけど念のため)にはわかってもらえると思うが、TLには買い目がぽつぽつと並ぶ。
「ほー、○○さんはこれが軸馬なのか」
「え!そんなの真っ先に切ったけど買い要素ある?!」
各人の予想ツイートを眺めながら、今さら変えることのできない自分の馬券と照らし合わせて雑感し、レースが終わる頃にはその結果についてのツイートを片目で眺める。
その一連の流れで目に入ってくるのが的中者におくられる「おめでとうございます!」的なリプライだ。


はたして、その「おめでとうございます!」は本心なのだろうか?
人によっては、もしくは場合によっては、それが掛け値なしの本心であることもあるだろうけど、あれだけ行き交う「おめでとうございます!」の全てが本心から綴られた言葉ではないように感じるわけですよ。なんというかもやもや。


そりゃあ、競馬は、自分が負けた一戦で勝った相手を常に賞賛する、爽やかで、スポーツマンシップあふれる遊び。なはずがないですし、参加者がベットした総額の一部が控除されたうえで、的中者で分配するわけだから、「おめでとうございます!」の全てを本心で送っているという人なんて、まあ絶対的に数は少ない、超党派なずだ。
まあ多くのそれはコミニュケーションを取るための言葉であって、それ以上でも以下でもない。ソーシャルな空間である以上、本心でない「おめでとうございます!」が行き交っても、なんらおかしなことではないと理解はしているつもりですよ、ええ。
と、ここまでの文章を読んでいて
「おめでとう!なんて別に気軽に送ればいいじゃん。大したことじゃないのに!わざわざ考えるほどのことじゃないでしょ!」
「いや、むしろお前が何を書きたいのかよくわからんわい」
と思う人も少なくないと思う。
んだけど、何かにつけて理由を見つけたいめんどくさい人間なんですよすみません。あと、後者に関してはケツまで読んでもらえたらわかるから。むしろそのための文章なんですわ、すみません。


などなど考えてたけど、多分アレだな。
あの気楽に送る「おめでとうございます!」は、女の子の言う「かわい〜♡」みたいなもんなんだな、きっと。
自分が外して、人が当ててるそこそこの馬券に向けた「おめでとうございます!」には、自分が小当たりした時に同じように「おめでとうございます!」と声をかけて欲しい気持ちがあるんだ、多分(自戒含む)。そう思うとあらゆることが腑に落ちた。
自分自身やっておきながらアレだけど、そこにもやもやを感じてたんだな、うん。


とまあ、不毛に無知蒙昧なことをつらつら書き連ねてみたわけですが、ここまでの文章は全部がフリで、Twitterで交流のあるサラさん

が上のツイートの通り凱旋門賞で大勝利したから、ここまで多分1000文字くらいの文章を書いたんですよ。仕事だったら、どんなに安くても8,000円はもらう文量を、うん。


欧州を縦横無尽に渡り歩く競馬旅の道程で惚れ込んだエネイブルの単勝にドカン!
冗談がきかない額をぶちこんで、大勝利を収めたサラさんにアンセムを送りたくてここまで書いた。
本当におめでとうございます!!!!!
僕は馬券外したけど、なんか感動しちゃったんですよね。

自転車がパクられ、株?で大損し……でも、自分が惚れた馬を信じて、大金を手にした。そうそう真似することのできない勝ちっぷり、本当に格好いい!

 
サウナ後の気持ち良さと多少の酩酊こそあれと、これは素直な気持ちの、清々しい「おめでとうございます」なんですわ、うん。

 
(追記)
サラさんの競馬旅行記はこちらにまとめられているようです。是非。

男道 自転車旅行欧州記 モーニング・グローリー編 - Togetterまとめ

 

 

老い方の変化(スプリンターズS予想)

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夏競馬が終わり、スプリンターズステークスが開催される頃には、蝉の鳴き声がコオロギに変わり、寝室のクーラーは役目を終え、昼間に外で飲むビールがちょっとだけ美味しくなくなって、夜路を歩いていると熱燗が欲しくなってくる。
なんとも秋。といった具合ですね。
季節の変わり目ということもあって、身体だったり心だったりを崩す人が増えてくる頃ですが、このブログを読んでくださっている奇特な思考の皆さんはいかがお過ごしでしょうか。


夏競馬を終えて、印象に残ったのは3歳牡馬が古馬相手にほとんど通用しなかったことが大きい。具体的な数字を持ち合わせていないものの、例年に比べてかなり悲惨な戦績に終わってしまったように感じるし、多分その感覚は間違いない。
その一方で活躍が目立ったのは高齢馬だった。
キーンランドCでのエポワスの激走は記憶に新しいし、昨日開催されたシリウスSのメイショウスミトモだって6歳の牡馬。初老といっても差し支えない馬齢だろう。
世代レベルは競馬予想において重要な要素のひとつなので、日常生活に比べて、年齢を気にする機会が多いものの、年寄りが元気なのはなにも競走馬の世界だけではない。
現実世界の年寄りも極めて元気だ。


昼ドラ『やすらぎの郷』では石坂浩二が女子大生にデレデレのメールを送っては一喜一憂するし、バイアグラ100ml男なんてのもそういえば話題になった。国会議員もいい年して女を宿舎にあげたりなんだり、いやまあ、そんな時代なんですかね。
一昔前の"お爺ちゃん像"といえば、戦争体験世代だからなのか、我慢と団結がクオリティ・オブ・ライフの向上より優先!
そんな風だったけど、今はどうやら様変わりしてしまっているようですね、なんて、ふわっとそんなことを感じながら、書店で見かけた雑誌を手にとった時、老人の変容について、印象が確信に変わった。


雑誌のタイトルは『GG』。
ジジと読むらしいこの雑誌は表紙の見出しからすごい。
「金は遺すな、自分で使え!」
「ハゲに勝つ!」
「大切なのは飛ばす距離よりふたりの距離」
ちょい不良(ワル)温泉物語」
このレベルのパンチラインが(他の雑誌よりもQ数デカめの文字で)どかどかと並ぶ。
クラクラしながらページを手繰ってみると、レストラン紹介のコーナーでは女性の口説き方が事細かに説明されていて
「牛肉の部位を覚えておくのもかなり効果的。たとえば一緒に焼き肉を食べに行ったとき「ミスジってどこ?」と聞かれたら、「キミだったらこの辺かな」と肩の後ろあたりをツンツン。「イチボは?」と聞かれたらしめたもの。お尻をツンツンできますから(笑い)」と来たもんだ。
雑誌名の意味はといえば、"シルバー世代を突き抜けたGolden Generationのためのライフスタイル誌"だという。
ここまでくると、お見それしました。という感想以外にない。
なんというか、自分に欠けているギラギラとした欲望がすごいんですよね。
よく考えてみたらいまの60代って戦争経験世代なわけなくて、なんならバブル経験世代なんですもんね。そりゃ世の中の老人像も変わっていきますわ。


スプリンターズSで本命に据える馬も言ってしまえば初老の馬。ラインミーティアに重い印を落とすことに決めた。
例年に比べて小粒なメンバーばかりで積極的に買いたい馬がおらず、実績上位のビッグアーサーはばったばたの調教内容に加えて前脚はJ鉄使用と買える状態になさそう。
とくれば、あからさまに馬が変わったラインミーティアを信じてみたい。
前走負けてくれたのもある程度ストレスから解放されたぶんプラス。母父オースの内枠アップという臨戦も好都合。
内が伸びることは間違いないし、各人馬が殺到するだろうから詰まってしまう心配こそあれど、前走で仕掛けのタイミングをミスして前が壁になったことを悔いている西田の経験が活きるとしたら、ここだと思うし、そこまでマイナスに取る必要もないのかな、と。


日本の老人が戦争経験世代からバブル経験世代に変わったことで、思い描かれる老人像がアップデートされたように、競走馬も調教方法・ローテーションが変わったたことで、馬齢ごとの競走成績もアップデートされているような昨今。
苦労人の西田とラインミーティアが栄冠を手にするなんていう絵を描く。年寄りの力を見せつける。
たまにはそういう出来すぎた話も悪くないと思うけどな、うん。