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競馬阿房列車⑦ [まとめ]

旅打ち

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旅打ちを終えて3日。そろそろ東京でのこれまで通りの生活にも慣れてきたところで、今回の競馬阿房列車を振り返っておこうかな、と最後の更新です。

 

地元に戻っての入院生活。退院を果たして、東京に戻るまで、広島〜園田競馬場阪神競馬場京都競馬場笠松競馬場大井競馬場〜東京と、6日間で5つの競馬場を訪れる道程を内田百間の名著『阿房列車』になぞらえて、『競馬阿房列車』と表し、主に鈍行列車を利用して旅打ちをしてきたわけですが、兎にも角にも、この旅打ちを敢行して良かったなー、というのが1番の感想。
出発前は、この旅打ちで競馬に熱狂して一息、帰京後の生活を改めて頑張りましょう!と考えていたものの、いざ日本各地さまざまな競馬場を訪れてみると、競馬という文化の豊かさに改めて気付かされてしまい、これまで以上に競馬に夢中になってしまうといういい意味での本末転倒っぷり。


最後の更新となる今回は、トータルでの収支報告とともに、この楽しい旅打ちの中でも、特に印象に残った出来事について書いていこうかな、と思います。

それでは、まず!
トータルの収支
馬券代:+27,950円
交通費:-20,060円
飲食費:-29,220円
宿泊費:-17,500円
その他:-20,170円
残金:41,100円
どん。100,000円という初期予算の多さもあるかもしれませんが、5泊6日。飲食にはあまり糸目をつけてないですし、道中に充電器だとか、ヒートテックだとか、無駄なものを買っていながらして、60,000円弱の出費なんだから、悪くない収支なんではないでしょうか。まあ、道中友人宅にもお世話になったり、3,000〜5,000円の安宿に泊まったおかげもあるし、馬券代でプラスに持っていけたのもデカかった。とはいえ、これから旅打ちを計画される方は1日10,000円の予算くらいでなんとかなるような気もします、というかなる、うん。

 

そして、特に印象に残った出来事については、無意味にキャッチーにランキング形式にしてみようかな……ということで、
競馬阿房列車 俺的なんでもベスト3!
1位 笠松競馬場というこの世の極楽

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旅打ち5日目。笠松競馬場は厩舎から競馬場が離れているため、公道を馬が歩いて競馬場へと向かう。漫画『パッパカパー』でその事実は知っていたものの、この目でその光景を見ると、それはそれは牧歌的で極楽としかいえない感情になった。例えるならば、東京の居酒屋『たぬきや』に初めて訪れた瞬間というところでしょうか(例えてより分かりづらくなるという好例)。なんというか、公道を歩く馬を眺めていると「頑張るんだよ」という感情が溢れ出す。走り続けなければ生きていけないのは、俺も同じなんだよな。

 

2位 コーチ屋からの甘い一言 in 園田競馬場

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2日目に訪れた園田競馬場では、まさかまさかコーチ屋に声をかけられるという事態に遭遇。そろそろと隣に立たれ、勝ちっぷりを自慢されたあげく、次のレースの買い目を教えてやると甘い声をかけられる。もう、典型的なコーチ屋ですよ。万が一、万が一にも親切心だったとしてもそんな声のかけ方は疑ってしまうよ、親切心だったならごめんなおっちゃん。とはいえ、こんな事態に遭遇できるなんて夢にも思わなかった。文章でしか読んだことのない出来事が目の前で繰り広げられると、それは楽しい。なんてったっていまや2016年ですよ。府中では絶対に味わえなくなっているだろう出来事。旅打ちの醍醐味ですね、間違いなく。

 

3位 菊花賞という名の答え合わせ

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4日目には京都競馬場に。菊花賞は想像に容易く、大勢の人が淀に集まり、熱狂的な祝祭空間になっていた。これはTwitterでフォローしているある方が書かれていたことなんですが、“菊花賞はテストみたいなもの。1年間の自分の勉強の成果が出る気がする。(中略)色々試行錯誤があっただけに、今日の菊花賞は本当に嬉しい。”というツイート、これに両手を上げて賛同。豊の美しい騎乗っぷりに助けられたこともあるけど、エアスピネルの距離適性を疑わずに三連複の軸に固定したのは、自分の今年のクラシックにおける勉強の成果が確実に出ていたと思う。あの祝祭空間での的中は何物にも代え難い歓びを感じられた、うん。

 

この他にも、園田競馬場でのサンバだとか、尼崎の飲み屋『大英』での博打好きおばさんとの交流(どんなギャンブルも顔で買い目を選ぶと豪語)だとか、阪神競馬場で隣に座った兄ちゃんの陽気な打ち方だとか、名古屋の極楽居酒屋『大甚』だとか、改めて気付かされた大井競馬場のモダンさとか、細かく書けばきりがないので、以下これまでの更新を読んでいただければ……


思えば、最初は

人は志を高くし、良書を読むように、良い旅行を志し選択しなくてはならぬ。詰まらぬ本を読んで、人生の時間を無駄にしないことが重要なように、良い旅行を計画して自己に役立てることが大切である。つまらない旅をして時間やお金を空費してはならぬ。第二は、旅行行為は、たんに自分自身のためだけでなく、旅行によって読みえた知見をもって隣人の幸福に役立てることが要訣だ。

なんて構えて書いていましたが、振り返ってみれば、もうこれは疑いようもなく、俺だけが楽しんだ旅打ち。間違いない。当初の目的のひとつだった、読んだ人の役に立つかどうかとちう面はさておき、旅打ちの楽しさみたいな部分は伝わったのではないかな……伝わっていると嬉しい。
これを読んで、旅打ちに出る人が1人でも増えれば良いと思うし、それは競馬という文化の豊かさに気づく人が、より増えるという気がするんで……んー、なんというか、そんな大上段に構える必要もなく、旅打ちって最高ですよ。次はあなたの旅打ち記が読みたい!書を捨てよ!競馬場へ出よう!