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ある日の風俗店の話(フラワーC予想)

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「イラシャイマセー、ツギノオキャクサマー」
おっとこれは聞いてない。
珍しく競馬で大勝したその日、いつもなら猫背をさらに丸くした情けない姿で歩くオケラ街道を、今日は胸をはって、晴れやかな気持ちで歩いてきたというのに……50分12,000円、いつもより高級なピンサロに入店した自分にあてがわれたのは、つたない日本語を喋る女性だった。

「キョハオシゴトデスカ?」
ルックスは中の上。とはいえ、大枚はたいてアジアか、聞いてない……いやまあ考え直そう。サービスこそが大切だもんな、うん。それにあれだ、国際交流だ、うん。見方によっては、K-POPアイドルの端のほうにいそうな顔とも言えなくはないし、なんてったって後戻りはできないんだから。与えられたこの状況を100%楽しむために、まずはいい雰囲気をつくる、他に選択肢はないじゃないか。
「仕事…? ああ、うん、まあそんなところかな。ところで君、どこから来たの?」
仕事ではなくて競馬帰りだが、風俗とはいえ初対面の女性にギャンブルの話はいい選択とは言えない。ここはソツなく出身地の話から。
「フッサダヨ」
福生って!(笑) 違うよ! そうじゃなくて出身は?」
「アアソユコトネ! ウマレハカンコクダヨ。ニホンゴベンキョウスルタメニキマシタ」
「へえ、バンコク? バンコクっていったらパタヤがあるよね、ね、あのゴーゴーバー。何年か前に行ったんだけどさ、あそこは楽しかったなあ」
「チガウ! バンコクジャナクテ、カ・ン・コ・ク!」
「ごめんごめん、冗談だって(笑) そんなに怒らなくていいじゃん。隣だよとなり、そんなに変わらないって、ってそんなこと言ったら、また怒られちゃうか」
ひとボケ入れて女も笑っている。ちょっと空気も緩んだ。うん、よしよし。この調子でいい雰囲気をつくっていこう。
「オニイサン、ヨクシャベルネ! ホントハハヤクハジメタイデショ!」
「いやいやいやいや、俺喋るのが好きだからいいんだよ。ね、もうちょっと喋ろうよ。」
「ワカリマシタ。デモチョト、ギャクニヤリニクイネ」
「そうそう、そういう風に困った顔を見るのが好きなんだよね」
「ヘンタイ! モットフツウニシテ! ホカノヒトミタイニ、ホウショウフキ、タノシンテクダサイ!」
「いやいや普通だって! 本当に困り顔を見るのが好きなんだよ、いるよ? そういう人結構。にしても放縦不羈って!(笑) 日本人の俺でも漢字で書けないよ! やけに難しい日本語知ってるね。」
よくよく見てみると、韓国の若い女の子にしては、整形の跡もない。どことなく、日本人らしい顔な気がする。それにそんな難しい日本語知ってる外国人がこんなとこにいるはずない。

「사실 일본인 지요?」
きょとんとする女。
「さては、お前日本人だな!」
「チガイマス…ヨ!」
「いいっていいって。誰かに言うわけじゃないから大丈夫だって」
これはこれは、当初考えていた“与えられたこの状況を100%楽しむために、まずはいい雰囲気をつくる”という当初の目的からは離れてしまったものの、楽しそうなことになってきたぞ……
「사실 일본인 지요? ああ、韓国語はわからないよね。だからさ、本当は日本人でしょ?」
すると女は機嫌の悪そうな顔で
「仕方ないな、もう、そうだよ。早く脱いで!始める!」
と続けて、こちらに手を伸ばしてくる。
「そうそう、そういう困った顔が好きなんだよ」――

 

とまあ、自分で書いててもキツいなーと思うような、やけに気持ちの悪いトーンで、ピンサロでの与太話をつらつら書いてしまいました。
なんでピンサロの話かって、花びら大回転ってことですよ、花びら、つまりフラワーですね。はい、フラワーCの予想に。
自分が本命に推す馬はモリトシラユリ。先々週ころから中山の芝コースがステゴになっているのは火を見るよりも明らかで、適度に重厚な血統の当馬にとってもプラスに働くはず。バウンド延長で前受けしてくれれば、本来の力を発揮できないディープ産駒の追撃を封じ込められるはず。江田だし、後方からの競馬はしないでしょ、うん。前走の凡走で物色されておらず、単勝人気が30倍つくというのもよい。馬連、ワイドに財布の中身全部。


なお、前段はラジオから流れてきたんだったか、ファミレスで聞こえてきたんだったか、なにかの本で読んだんだったか……まあそんな話を思い出しながら書いただけでまったくもってのフィクションですからね! ええ!