競馬阿房列車⑥ [6日目 名古屋〜大井競馬場〜自宅]

予定では4泊5日の旅程だったものの、広島〜東京間で4つの競馬場を巡るとなると、その日取りは少々タイト過ぎたようで、泊数を1日延長。
ええんじゃええんじゃ、昨日も一昨日も馬券で儲けさせていただいとるけぇの。ってな具合で旅打ち、競馬阿房列車6日目に突入です!


9:10 KAKO柳橋店(愛知県)

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本日はビジネスホテルの朝食をパス……って、別に2日酔いで朝飯が要らないってわけではないんですよ?
あれだけ魅力あふれる空間を無視するということは、食事に関心の薄い自分としても後ろ髪引かれる思いがあるさ、そりゃ。けれども、そうさせるだけの理由が名古屋という街にはある。その理由とは何か……?
写真もありますし、すでにお気付きの方ばかりかと思いますが、モーニングのためですよ。地に行ったら、地のルールに従い、地のものを食べる。旅行の鉄則だと思う。名古屋に行ったら朝はモーニングでしょう。
ブレンドコーヒーを注文すると、バターがたっぷり塗られたトーストが付いてきて400円というコスパと魅力的。しかも、コーヒーはおかわり自由ってんだから最高ですよ。スポーツ紙読みながら、1杯おかわりをいただいた。
その間常連さんの来店が引っ切り無し。こう、筆力のない自分としては、その魅力をなかなか言葉にできないものの、いい店だったもんな。愛される理由がわかる店の空気感。なんてったって40年ほど続いてる店だそうで。魅力あふれる店じゃないと築きえない歴史ですよね、間違いない。

 

12:03 名古屋駅(愛知県)

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その後、Twitterで教えてもらったピザ屋で昼飯を済ませて名古屋駅に移動。名古屋に来てピザを食うとは思わなかったものの、美味かったです。たしかsolo pizzaというお店なので、名古屋に行かれる方は是非。
ってあれ……?俺は今まで鈍行列車に乗ろう乗ろうとしていたけど、いつの間にか手元には新幹線のチケットがあった。そりゃまあ、自分が買ったんですけどね。
本当は最初から最後まで、鈍行列車でこの旅を終わらせようと思っていたけど、よくよく考えたらそんな必要は全くない。
かの文豪、内田百間の名著『阿房列車』シリーズから、自分の一連の旅程についての更新を『競馬阿房列車』と表したのだから、基本的な旅への向き合い方は内田先生に従うべき。その先生が「列車に乗るなら一等車が良くて三等や二等には乗りたくない、三等車の乗客の顔つきは嫌いだ。(めちゃくちゃ中略)二等に乗って行き帰りを往復するのなら、行きは一等でも帰りは三等でいいな。」と書かれているのだから、現代における一等車である新幹線に乗ることも自然なことだろう。これまで半分くらいの道程を、現代の三等車である鈍行列車で移動してきたのだから、ここからは新幹線でいいはず。
「いや、それは違う」と言われても仕方ない。先生がそのように書いていて、自分もそれに倣っているのだから。ちょっと内田百間ぽく書いてみたところで次の道程に移りましょうか。

 

13:36 品川駅(東京都)

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「うわー、新幹線、早いー!」そんな小学生以下、3歳児程度の感想を抱くのも仕方ない。広島から名古屋間の距離は528km。その行程を鈍行列車で移動すると、ゆうに5時間半以上かかった。それに比べ、名古屋から東京までの距離は366kmほどだそうで、その距離を新幹線に乗ってかかる時間は、なんと1時間半。距離は1.5倍になってるのに、かかった時間は1/3以下です。すげーよ文明。
そんなこんなで東京に戻って来たぞ俺は!旅打ち楽しかったー!ここまで読んでいただいてありがとうございました!感謝感謝です!

 

 

 

 

 

 

 

 

14:17 大井競馬場(東京都)

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って、それだけじゃ終わらなかった。
この旅程で5つ目の競馬場に訪れた。その5つ目の競馬場こそが、俺にとって、東京に戻って来た、ということを強く痛感させてくれる大井競馬場だ。

ここまで、園田で負け、阪神で勝ち、京都で勝ち、笠松で勝ってきた。慣れ親しんだ大井競馬場で有終の美を飾らせていたきましょう!そんなスケベな気持ちも多少あったかもしれない。
それにしても、これまで何度も大井競馬場には足を運んでにも関わらず、この短期間で中央・地方、さまざまな競馬場に訪れた自分の目+には、大井競馬場が新鮮な表情を見せてくる。
なんといっても、大井競馬場の特徴はモダンなセンスが光るところ。指定席の座席のデザインもそうだし、スタンド正面の光による演出も超おしゃれ。それでいて地方随一の強さを誇る馬が集まる締まったレースが行われる。
これまであまり気づいてこなかったものの、大井競馬場、めちゃくちゃ魅力的な競馬場ですね、これ。
1R目から、おそらく仕事を抜け出してきたであろうスーツ姿の男性の姿が目立つことにも合点がつく。だってこんなに懐の広いいい競馬場なんだから。
馬券は、いつも通りガツっとやられたものの、その結果はそんなに悔しくなかった、

身の回りに、当たり前のように存在し、当たり前のように訪れていた競馬場すら、新たな表情を見せてくれ、その競馬場が秘めている魅力を再確認・新発見させてくれる。そんな具合で、ホームグラウンドとは違う競馬場を短期間に見まくることで、身近な競馬場の魅力が顕在化するのが旅打ちのいいところなのかもしれない。そんなことを思った競馬阿房列車第一弾。あまり綺麗に締められませんでしたが、そんなことを素直に考えましたね、うん。

 

大井競馬場を最終レース後に発ち、無事自宅に戻ってまいりました。

また、数日後には、この道程を振り返ったような更新をしようと思いますので、その際は是非。あなたに読んでほしいんですから。よろしくお願いします!

 

ここまでの収支
馬券代:-8,080円(-12,500円 / +4,420円)
交通費:-11,590円
飲食費:-3,560円
その他:-4,000円
残金:41,000円

 

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