運動会の季節(安田記念予想)

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ラジオを聴いていると運動会の話題。

運動音痴の息子が徒競走で2位になったことを芸人が誇らしげに話していた。
「これがねえ、1年のトップバッターだったの。緊張するだろうなあと思って見てたら2位だったんだよ。すごくない?!」
同じ番組に出演する芸人も「すごいじゃん!」「脈々とつながる運動音痴の血が流れてるにもかかわらず?!」と楽しげな雰囲気。
「いやまあ、先に走る組から順にタイムが早くなっていくから、トップバッターってのはそういうことなんだけどね」
とまあ、そんなオチで会話は終わった。
他にも、最近の小学生の運動会は、とにかく保護者競技が白熱することや、子供達を応援するあまり審判の判定に物言いを重ねる保護者の熱狂。そして、自分のチームの色に髪の毛を染めてから運動会を迎えるという子供達の熱の入り具合などへと話は展開して、その変わりようを興味深く聞いていた。

思わず、自分の小学生時代を思い出してみると……親は楽しそうにしていたものの熱狂とまではいっていなかったし、自分自身もやる気はなかった。なんだったら本気になるのが恥ずかしいというかなんというか。
普段は楽しい体育の授業が組体操の練習に変わったりなんかして。乾いた砂が舞って、額から流れる汗に混ざって、不快指数が高まって……そんな記憶しか残っていない。
思えば、開催される時期からして違う。
この時期ではなく、暴力的な暑さの9月に行われていたように記憶している。

 

調べてみると、この時期に運動会を開催する学校は年々増えていて、いまとなっては約半数の学校が5,6月に運動会を行うようだ。
その理由としては、台風の直撃を避けるため、行事を分散させるため、受験勉強を考慮して…などもっともらしい理由が多くあがっていた。
「もっともらしい」と書いたものの、この開催時期の変化に文句があるわけではない。
金鯱賞だって初夏から年末に開催時期が変わって、いまとなっては年度末に開催されているわけだし、愛知杯だって初夏から年末、いまとなっては年始の開催だ。開催時期が変わろうと、馬券の配当は変わらないわけで。
(一気に話を極端に振るが)自分の生活がひっくり返るほどの場合を除いて、変化に抗う必要は多くの場合で無用なんですよ。
無理して変化に抗うんじゃなくて、その変化に柔軟に対応していくことこそが、多くの場合、庶民にとっての善処になると思うわけですよ。とまあ、こんな極端なハンドルの切り方をしたのは家のすぐそばで開かれているデモがあまりにもうるさかったんで。
そんな無謀な反対運動起こすより、もっと気楽に柔軟にやっていこうぜ、というか、なんというか。政治的な話になっちゃいましたね。


一度切ったハンドルはそのままに話を進めてみよう。
変わっていく、といえば人だって同じだ。
学年で一番優秀だった彼が大学入学後に何世代目かの脱法ドラッグにやられて、財布の中が診察券でいっぱいになっちゃったり、ホストくずれみたいなナリをした中学生が医学部に進学して美容外科医になったり。
男子三日会わざれば刮目して見よとはよくいったもので、「あいつはああだ」と自分の中でレッテルはっていると、思いのほか実力をつけていたり、その逆だったりするもんですよね。先入観にとらわれず、常に客観的な視座を持つようにしていたいなと思うわけです。


そして、変わっていくものはイベントの開催時期だけでなく、人だけでなく、馬だって同じ。
今週末に開催される安田記念で本命に推す馬はヤングマンパワーに決めた。
本質的に東京向きでない印象を持っているものの、11秒台のラップで淀みなく流れるマイル戦の経験を持っているにも関わらず、前日オッズでこの人気となると否が応でも目につく。キレ勝負になれば勝ちが遠ざかることは鞍上もわかってくれていると信じたい。
そこは松岡。持ち前の勝気な性格で積極的にペースをつくりに行ってくれるはず。
富士Sイスラボニータを下してからの3走は着順にこそ表れていないものの、勝ち馬と大きく離されているわけではなく、なんと表現しようか。「男子、3日会わざれば刮目してみよ」そんな変わり身に期待したい。
今週末も私は馬のかけっこを見に府中へと向かうわけだ。運動会の季節だし仕方ない。