俺の日々 2020年11月前半

内田百閒、吾妻ひでお、目黒孝二、大森望坪内祐三……
魅力を感じる文章の書き手が綴る「日記」が好きだ。そもそも書き手自身に魅力を感じているから日記を読んでも面白いといえば、それまでであるが、「日記」にはふつうの文章とは違った色合いが出る。というわけで、書いてみる。
webコンテンツの潮流には真っ向から逆をいくような内容である。しかし、そもそも収益化だの、えすいーおーだの、読者のためだの……そうしたことを一切考えず、好き勝手気ままに書くことが、このブログの理想的な姿だ。
またこの一連のエントリは、アルコールのせいで日々消えゆく記憶とともに生きる人間の備忘録という意味もある。

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11月1日(日)
朝飯、松屋。インド系の男性が新宿駅東南口の店舗でワンオペ。カウンターのお盆がまったく片付けられておらず、やるせない気持ちになる。松屋でよく遭遇する(気がするが、それはそもそも自分が牛丼チェーンで松屋にしか行かないからというのが大きな理由)それ。
10時前の新幹線で出張・石川県へ。道中は上司の子ども(4歳)に恐竜図鑑を<censored>見せられながら</censored>見せてもらいながら、諸知識を教え込まれる。金沢駅に到着後、レンタカーを一時間ほど走らせ崎山地区(能登半島の北西部)へ。
到着すぐ地元の町長4人と会談。今日から約一週間このエリアを取材することになる。
飲食店もなければコンビニもなく、経済の匂いがまったくしない地区。よくいえば秘境。よくいえば無何有の郷。悪くいえばど田舎。
半ばワーケーション。ネタを探しながらの取材となるが、果たして記事になるような何かはあるのか、そして自分が書けるような何かはあるのか……仕事においては不安のみ。

 

11月2日(月)
岡町を取材。町内会の方に昼飯を振舞ってもらう。今日獲れのヒラマサの刺身が筆舌に尽くしがたい美味。美味。美味。
その後、能登島水族館へ行き、夜は某生物ライターさんと合流後七尾の「海ぼうず」で酒席。日本酒を3合ほど。東京で暮らしていると、まず乗る機会のない代行(!)で宿へと戻る。
書き忘れていた。宿は崎山地区唯一の民宿「龍王閣」。初めて“泉質”なる言葉の意味を思い知る。


11月3日(火)
昼前まで一人宿に残ってメール打ち返し。そこから車で移動。今日の民宿は能登半島の「石坂荘」。量がすごくて食べきれず。滞在してからというもの、私が少食だということを鑑みても、一食あたりの量がとてつもなく多い。ありがたくもあり、申し訳なくもある。
申し訳なさといえば、私は免許を持っていない。つまり常に上司のどちらかが運転することとなる。肩身が狭い。申し訳ない。


11月4日(水)
朝から刺し網漁の見学。なかなかに残酷な漁法に思えるが、コウイカ、マダコ、イシガニ、その他もろもろが獲れるわ獲れる。獲った魚・貝をその場で調理。塩水に浸して炙ったコウイカが抜群に美味だった。日本酒が飲めればいうことはなかったが……一応仕事というわけで……
それにしても海は観光資源としてデカい。レッドオーシャンではあるけど間違いなくデカい。
龍王閣」に戻って晩飯。酒無し。凹む。明日早朝(深夜)からの漁同行に向けて早寝。


11月5日(木)
3時からの漁のために2時起床。寝ぼけ眼で漁場に着くと…THE漁船!思わずテンションが上がり、カメラマン同行にもかかわらずiPhoneで写真を撮りまくる。船酔いでほのかに気持ち悪くなりながらも大失態(吐瀉)はさらすことなく無事帰港。もしも昨日酒を飲んでいたらと思うと恐ろしい。
選別すると、アオリイカ、マメアジ、ウスバハギ、エイ、カマス……あらゆる魚種が豊漁も豊漁。ペンディングしている日常仕事から心を逸らしながら、飯場で調理してもらったそれらをいただく。なかでも美味かったのがウスバハギの肝に浸して食べる刺身。あらゆる魚を潮(?)で煮込んだ漁師汁も極めて美味。日本酒がここにあればどれだけ幸せなことだったか……
ちなみに今日は石川県を訪れて初めての晴天。これまでは毎日雨だった。北陸の天気は変わりやすいと頭ではわかっていたが、視界の左半分が曇っていて、右半分が晴れているというような光景が眼前に広がる日もあったのには驚いた。これほどまでとは……恐るべし北陸地方……さすがの自殺率の高さ……一度も雨に降られないだけで幸せを噛み締める。
夜、石川に来て初めてというレベルでしっかり飲んだ。ツマミは朝乗った漁船の社長が用意してくれた刺身。たまらん。

 

11月6日(金)
4時から釣りの予定が、同行している上司の子どもが起きず……ずるずる6時からの釣行に。仕方なし。その後小松へ移動。取材を終えて仕事終了。翌日からの予定に備えて福井駅へ移動し、酒、酒、酒。「善甚」で日本酒を3杯。コップ+升の二段状態で提供されるスタイルは多く見られるも、この店はなんとコップ+受け皿×2の三段スタイル。感動した。
ホテル近くの洒落たバーに駆け込み泥酔。

 

11月7日(土)
サンダーバードで福井から金沢へ移動し帰京。大量の土産を買い込む。これは僕にとっては珍しいことで、きっと滞在日数の長さ、つまり土地への愛着が購買意欲をかき立てたのだろうと思う。アオリイカ、いしる、もずく、ホタルイカ、箸、豆皿……ノドグロも買おうとしたが、あまりに高くて諦めた。

 

11月8日(日)
昼過ぎから前職の同僚(女性2名…男子校育ちの十字架を背負い続けるメンタリティの私にとってはかなり貴重なケース)と酒。楽しく飲むも、企画的な収穫はなし……と、なんでもかんでも仕事に結びつけようとする自分に嫌気が差す。
帰路、疲労が溜まっていたのか副都心線で5時間爆睡。クラブ帰りか。

 

11月9日(月)
発熱。されど出張中に溜め込んだ仕事は片付けねばならず。朦朧としながら机に向かう。4000字の原稿一本が限界。

 

11月10日(火)
体調はやや改善。市販薬で充分効く。底は抜け出した。昼から一本打ち合わせ。Twitterで見知った人だったが、イメージに違わず。

 

11月11日(水)
今日も今日とて出張中に溜まった仕事を片付ける。風邪は咳と喉の違和感が残る。体調は芳しくないものの「まあいいか」と初台「まことや」へ。ハムカツとレモン氷サワー×3。

 

11月12日(木)
仕事。会議。アイデア出ず自己嫌悪。夜、前職の同僚であり、いまは神保町の出版社に勤めるTと神保町駅構内のうどん屋へ。近況報告。

 

11月13日(金)
「お土産あるから」と伝えた友人が家まで受け取りに。久々に会ったので酒を飲むことになり、初台「まことや」でレモン氷サワー。思い出せないほど飲んでしまう。

 

11月14日(土)
内臓がしんどいタイプの二日酔いで昼過ぎまで動けず。なんとか購入した馬券はすべてハズレ。抵抗すらできずあっさり5000円を失う。夜、なんとか回復したところで、途端に外出意欲が湧く。周りからしきりに勧められる「カズチー」(数の子とチーズを掛け合わせたつまみ菓子)を求めに笹塚KALDIへ向かった。ものの、コロナの影響で時短営業。とぼとぼ帰宅。「ウォッチドッグスレギオン 」のメインミッションを終える。(大好きな)2に比べて、現実と地続きなテクノロジーの脅威という面でリアリティに欠けるぶん、面白みも落ちていた印象。NPCを誰でも仲間にできる画期的なシステムも自分にはハマらず。期待していただけに残念。

 

11月15日(日)
ようやく風邪から復活。歳を重ねると体調の復活が遅くなるというよくある伝え聞きを身をもって実感する。昼は「ラーメン二郎小滝橋店」で小ラーメン。その後、取材原稿のまとめ仕事をしようとするも、重い腰が上がらず、明日の早朝に先延ばし。馬券は須く外した。


書き忘れていた11月前半に読んだ本のリストをメモ。○『沢村忠に真空を飛ばせた男』、○『すばらしい新世界』(再読)、○『アメリカン・ブッダ』、△『たった一人の30年戦争』、△『貧乏国ニッポン』、△『その言い方は「失礼」です!』○『Z世代』、△『山本太郎とN国党』、△『スマホ脳』、○『毒親と絶縁する』、△『絶対に挫折しない日本史』……仕事絡みの本がほとんど。はてさて、そろそろ普通のブログも更新したい次第。そんな気分です。

俺の日々 2020年10月後半

内田百閒、吾妻ひでお、目黒孝二、大森望坪内祐三……
魅力を感じる文章の書き手が綴る「日記」が好きだ。そもそも書き手自身に魅力を感じているから日記を読んでも面白いといえば、それまでであるが、「日記」にはふつうの文章とは違った色合いが出る。というわけで、書いてみる。
webコンテンツの潮流には真っ向から逆をいくような内容である。しかし、そもそも収益化だの、えすいーおーだの、読者のためだの……そうしたことを一切考えず、好き勝手気ままに書くことが、このブログの理想的な姿だ。
またこの一連のエントリは、アルコールのせいで日々消えゆく記憶とともに生きる人間の備忘録という意味もある。

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10月16日(金)
転職。出社。仕事で△『木のストロー』○『「大人の引きこもり」見えない息子と暮らした母親たち』○『今日も嫁を口説こうか』を読む。とかく企画を通すまでの期間はやきもきが止まらず。致し方ない。夜、前職の人間と飲みながら原稿の相談。痛飲。

 

10月17日(土)
一日二日酔い。冬に向けてベランダの植物を取り込む。

 

10月18日(日)
昼、ラーメン二郎小滝橋店。その後K's cinemaで◎『ウィッカーマン』を観る。色あせぬ傑作。秋華賞ではミヤマザクラを本命にするも直線でズルズル後退。結果、デアリングタクトが史上初の無敗三冠牝馬となる。特段大きな感慨はなし。
苦手だと思っている類の企画について考えると、ついつい酒に手が伸びてしまうもの。このままじゃいかん、と外に出る。散歩。歌舞伎町を歩き回り、有り余るエネルギーの若者を見る。こちらまで元気になる。

 

10月19日(月)
打ち合わせ、企画、原稿依頼。仕事で◎『砂戦争』○『性感染症』を読む。「砂」が資源として枯渇していることをまったく知らなかった。特に途上国を中心に砂を巡ったマフィアの諍いが起こっているとは……夜飯はピェンロー鍋。飯をつくるなら企画をつくれ。

 

10月20日(火)
仕事の挨拶回り。夜、打ち合わせのあと友人Sが働く京橋の立ち飲み屋で1杯……のつもりが止まらず6杯ほど。その場の雰囲気に乗せられ、周りの客と一緒に飲むことに……たがが外れた人と飲むのは気を使って疲れる。ラスト、トマトサワーで締め。結局終電間際に帰宅。

 

10月21日(水)
打ち合わせ×2件。仕事。夜は初台「まことや」に行き、まぐろソテーとマカポテサラダ。レモン氷サワーをを4杯で打ち止め。明日の企画会議に備える……も、細かな詰めは明日の朝に持ち越し。

 

10月22日(木)
出社。昨日の思惑通り朝から企画を整理。初の会議なので具合がつかめないものの、さしあたりこれでよしとする。するしかない。
深夜、3歳からの幼なじみから、結婚の報告。突如なんだと驚くもこれまでの思い出を喋り合ううちにたまらぬ気持ちに。入籍日はタイミングいい記念日がそれくらいしかなかったと、私の誕生日にしたとのこと。理解できない理由だが目頭にグッときたのは確か。

 

10月23日(金)
誕生日。原稿の依頼。もろもろ連絡。仕事で「えらい人」に会うことも増えるだろうとジャケットを新しく買う。痛い出費。仕方なし。明日からの中央競馬で取り返す所存。晩飯は新宿西口の魚がし日本一。

 

10月24日(土)
新作の発売に向けて「ウォッチドッグス」をプレイ。2から始めたこともあって、ビジランテ風の暗さにあまりノれず。このまま積みゲーになるか……
ラーメン二郎小滝橋店」で昼飯を済ませた後、中野ブロードウェイを散策。まんだらけの書籍価格がずいぶん落ち着いてきた……?
タコシェ』で○『SUMI 3』と◎『酒ともやしと横になる私』を買い、読む。後者の素晴らし!軽妙洒脱とはまさしくこのこと。
4Lの焼酎を家に常備させておくと、ついつい飲み過ぎてしまうため、少しいい酒を買おうとイヌイットのジンを買う。べらぼうにうまい。これはこれで飲み過ぎてしまうのではないか。

 

10月25日(日)
菊花賞大惨敗。アリストテレスはまったくのノーマークだった。以上。以上。以上。。。

 

10月26日(月)
昼、神保町で打ち合わせ。仕事。夜は初台「まことや」でレモン氷サワー×4、ハツ、マグロと大根の煮込み、ちくわの磯辺揚げ。美味満腹。夜、ウォッチドッグスレギオンをプレイ。

 

10月27日(火)
友人のライターNとの初仕事。某ニュースを受けての記事。想像以上に読まれたようで何より。瞬発的な企画なり編集なりに慣れていないのでひと安心につながる。社内的によりやりやすく仕事ができるようにデキる男になるのである。

 

10月28日(水)
出社して仕事。大量に本を受け取る。○『沢村忠に真空を飛ばせた男』×『コンビニで100日間〜〜〜』○『ルポ入管』△『毒親と絶縁する』△『すぐそこにある遭難事故』受け取って数日にわたって読む。

 

10月29日(木)
仕事。会議。もろもろ終わった後、池林房で仕事つながりの友人KとIで酒。企画の相談。その場の流れで相席屋に行くことになり、狂った現場を垣間見る。女性陣から私たち(主に私)はまったく相手にされず、流しのマジシャンと話し続けるのみ。マジックを直接見る……はじめての経験だったように思う。

 

10月30日(金)
打ち合わせ2本。会社のサロンでの打ち合わせは周りを気にして難しいものがある。
夜、会食を終えて一人高田馬場「てるてる」で飲んでいると連絡が来て友人T、その連れ合いと酒を飲むことに。思い出横丁で落ち合うと「シャチョー」に絡まれ、4人で飲むことに。「ほおずき」から「志の笛」に移動。「シャチョー」は国鉄時代から鉄道に関する諸製造を営むモノホンの「社長」だった。愉快に飲む。煮込み、焼きワンタン、ホッピーをセットで3。それに伴った中身。痛飲。支払いはきっちり割り勘となる。


10月31日(土)
二日酔いで仕事が思うように進まず、より差し迫った出張の準備を優先。思えば7日間も家を空けるのは海外旅行を含め、成人してから初かもしれん。なにを準備すればいいのかわからず、とりあえず3日分の着替えと釣具(宿泊所が海に近い)を準備し、最低限の仕事を済ませ、床につく。なかなか寝付けず。

俺の日々 2020年10月前半

内田百閒、吾妻ひでお、目黒孝二、大森望坪内祐三……
魅力を感じる文章の書き手が綴る「日記」が好きだ。そもそも書き手自身に魅力を感じているから日記を読んでも面白いといえば、それまでであるが、「日記」にはふつうの文章とは違った色合いが出る。というわけで、書いてみる。
webコンテンツの潮流には真っ向から逆をいくような内容である。しかし、そもそも収益化だの、えすいーおーだの、読者のためだの……そうしたことを一切考えず、好き勝手気ままに書くことが、このブログの理想的な姿だ。
またこの一連のエントリは、アルコールのせいで日々消えゆく記憶とともに生きる人間の備忘録という意味もある。

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10/1(木)
退職の挨拶、もろもろの手続きで出社。在職中喧々轟々してきた人とも二言、三言交わし……和やかに、そして張り付けた笑顔で会社を後にする。夜、部署内でささやかな送別会。痛飲。

 

10/2(金)
年間TOP10クラスの二日酔いに苦しめられながらも、友人Sを誘って神宮球場へ。下位に沈んだおかげで、順位を気にせず緩やかに観戦できて愉快。スワローズファンのSと両チームの期待選手を勧め合いながら、生ビール(750円……)にでこぽんサワー。試合はどんぐりの背比べ的シーソーゲームを制してカープの勝利。結果云々はさておき、大盛の躍動が見られたことに大満足。穏やかに野球を見られることの素晴らしさよ。

 

10/3(土)
体調不良で予定を一件キャンセル。午前のうちから這うようにWINS新宿へと向かい馬券を仕込んだのち、これまた這うように神保町。@ワンダーでめぼしい本をピックアップ。休日だというのに神保町はまだ人通りが戻りきっていない印象。新型コロナウイルス感染時のリスクが高いとされる高齢者が集う町ほど、経済的ダメージが大きい。そんな当たり前の事態を目の当たりにする。

 

10/4(日)
中野タコシェでリトルプレス○『SUMI』を購入。読む。一読して面白い……とは思えないものの、刺青文化を愛好する者として、このテーマで自腹を切って発刊する心意気を買いたいし、継続されることに意義があるように思う。買い支えていきたい。いく。
スプリンターズSはグランアレグリアとダノンスマッシュの馬連が的中。いい気分のまま ○『パチンコ』下巻を読み終える。後半は尻切れトンボながらミクロの視点でマクロを描いた良作。凱旋門賞はエネイブルが惨敗。馬券も賭けておらず、特に書くことなし。
夜『情熱大陸』。今日の特集、かつて通い詰めた中華料理屋「兆徳」のマスターだったのだ。いつも通りの姿に顔が綻ぶ。一見ぶっきらぼうだが健気で可愛げのある配膳の姉ちゃんが出てこなかったこと(声は聞こえた)を除いて大満足の出来。

 

10/5(月)
引っ越して以来先延ばしにし続けていた(決めかねていた)寝室兼仕事場の照明が届く。が、天井のどこに梁があるのかわからずうまく設置できない……仕方なくホームセンターまで出向き、下地センサーなる商品を購入。天井の壁紙(へんな日本語……)に押し当ててズラすだけで、梁の位置を知らせてくれるビックリアイテムのおかげでなんとか取り付け完了。落ちてこないことを祈る。
ささま書店の跡地にできた「古書ワルツ」に出向き、めぼしい本をピックアップ。『パチンコ』を読んで以来気になっていた在日問題関連の本が中心。夜、○『日本の名随筆 賭事』を読む。かねて「文士と呼ばれる人がパチンコについて書いた文章って少ないよな」と思っていたけど、そうか、吉行淳之介がいた。パチンコに関する小品が絶品。

 

10/6(火)
冬に向けてベランダの植物を取り込めるようにしておこうと、寝室兼仕事部屋を模様替え1×4材を立ててパンチングボードを設置して間に合わせの壁がをつくる。
夜は初台「まことや」。レモン氷サワー×4にハツ2本、マカポテサラダ、もずく。『現代日本を読む ノンフィクションの名作・問題作』を読みながら痛飲。アルコールで目が滑ってなかなか読み進められず。

 

10/7(水)
先延ばしにしていた手続きのために役所。役所という場所は公共の場でありながら、やれこの書類が足りていないだの、やれ住民税だの、やれてめえは何者なんだ……真っ当に生きてこなかった人間にとって、ひどく排斥されているような気分になる場所。しかしそれは当然。仕方ない。とかく肩身狭く過ごすこととなる。つまり競馬場とは真逆の意味合いを持つ。あれほど誰も彼もを許容する優しく開かれた場はあるまい。ああ馬券が買いたい。
そのまま移動して次に世話になる会社に指定された銀行口座を開設(えらく時間がかる)。仕事用に○『保守とネトウヨ近現代史』、△『夢中力』、○『丁寧に教える新型コロナウイルス』を読む。

 

10/8(木)
セールでDLしていた『龍が如く6』を朝から晩までプレイ。夜、前職の同僚と新宿「池林房」へ。いつものように魚の皮をつまみに酎ハイ。そのまま自宅へクルージングし、飲酒・喫煙を楽しむ。久々の喫煙。よくない方にハマる。音楽を大きな音で聞く。

 

10/9(金)
朝から脳がぼやつき何も手がつけられず、仕方なく『龍が如く6』をプレイ。エンディング間際まで進める。ここ2日間でゲームに費やした時間は20時間強。ゲームもひとつの「メディア」として嗜んでいる自負がありながらも、ここまでのめり込むと「時間を無駄にしている」という思いも芽生えてしまう。後ろ暗い思いを抱いてしまうのはなぜなのか。幼少期にゲームを禁じられていたことが原因に違いない。

 

10/10(土)
台風が来るとのことだったがうまく逸れたようで一安心。補足すると「一安心」とはベランダの植物を室内に取り込む必要がなく一安心の意。
朝、新宿西口のブックオフでゲームソフトをいくつか売却し、それを原資に『ウォッチドッグス』を購入。DLが隆盛ではあるもののソフトにこだわっているのは売却ができるというところが大きい。何なら自分が行っている唯一の資産運用といっても過言ではない。情けないことこの上ない。ウォッチドッグスシリーズは2を2周プレイした程度のファンで、1作目のプレイは初。10月末に発売予定の『ウォッチドッグスレギオン』に備えたい気持ちだ。
昼飯、新宿小滝橋ラーメン二郎。評判の悪かった店だけど充分。美味。
サウジアラビアRCはPOG指名馬のステラヴェローチェが出走するも、この不良馬場に合うとは思えず判断に迷い、結果、カガフラッシュに張るも、結局はステラヴェローチェの勝利。さもありなん。

 

10/11(日)
朝から新宿WINSに向かって馬券を仕込む。すべてハズレ。先週の勝ちを溶かす。反省して終日仕事。夜には○『現代日本を読む ノンフィクションの名作・問題作』を読み終える。一種のフィクション論として面白い一冊。中公新書はアカデミズムとの距離感が絶妙で好みなものな多い。

 

10/12(月)
母校(とすら思えない程度の期間で退学したので愛校心も全くない)早稲田大学に行き『Inside/Out─映像文化とLGBTQ+』を観る。一種の“ブーム”となっている昨今のレインボーカラーに関する由無しについて一歩引いた位置から考え直せるいい展示だったように思う。

 

10/13(火)
仕事で◎『ロッキード疑惑』を読む。政治に関心がなくても一つのサスペンスとしてよくできたノンフィクション。公的文書を紐解きまくって、ともすれば専門性が高くなりかねないもののリーダビリティが高い。ボリューミーながら一気見。
昼飯にラーメン二郎小滝橋店。美味満腹。
夜は○『在日韓国・朝鮮人ー若い世代のアイデンティティ』を読む。『パチンコ』を読んで以来自分たちが暮らす社会に無意識的にのさばっている差別に目を向けて考える必要があるように思った次第。差別意識を持つ人がなぜそんな思考を持つのか、当事者はどんな差別を経験してきているのか。

 

10/14(水)
上野アメ横センタービルで調味料・食材をもろもろ調達、その後、予定にはなかったものの、ついカドクラへ流れる。かつてはキャッシュオンだったはずが、コロナの影響で注文・会計方式が大変更。新たに設けられたレジまで向かって注文をして、その場でセルフ会計を済ませ、引換券をもらって、つまみを運んできてもらうスタイル。風情もなければ単純に不便で困惑する。理由は金銭の受け渡しをミニマムにする感染症対策とのこと。これがニューノーマルか。ニューノーマルか。

 

10/15(木)
転職。企画会議を見学。

俺の日々 2020年9月後半

内田百閒、吾妻ひでお、目黒孝二、大森望坪内祐三……
魅力を感じる文章の書き手が綴る「日記」が好きだ。そもそも書き手自身に魅力を感じているから日記を読んでも面白いといえば、それまでであるが、「日記」にはふつうの文章とは違った色合いが出る。というわけで、書いてみる。
webコンテンツの潮流には真っ向から逆をいくような内容である。しかし、そもそも収益化だの、えすいーおーだの、読者のためだの……そうしたことを一切考えず、好き勝手気ままに書くことが、このブログの理想的な姿だ。
またこの一連のエントリは、アルコールのせいで日々消えゆく記憶とともに生きる人間の備忘録という意味もある。

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9/16(水)
仕事キャパオーバー。逃避。宝焼酎ハイボールを1.5L。明日の自分に託す。夜、散歩ついでにブックオフで◎『オルタードカーボン』を買う。友人RからNetflixでドラマ化したことを聞き、読み返そうと思ったものの、本棚から見つけられなかったのだ。再読したかった。すぐに手をつけられるかはさておき迷わず買う。

 

9/17(木)
8時から16時まで(ほぼ)ノンストップで原稿を書く。最低限、本当に最低限の見通しが立ったところで飲酒。夜になり○『NERVE』を観る。こんなジャンル映画が無性に見たくなる日、ある。雑な話で無理やりの締め方で、記号なんてどこにも配されてなくて、それがいい。
そういえば、今日は中古で購入した製麺機が届いたのだった。ずっしり重い。いい麺を打ちたい。そして美味満腹といきたい。

 

9/18(金)
金曜日というだけで仕事に身が入らない。毎週のこと。気持ちはすでに休日に向かっている。今週に至ってはそれも四連休。当然のように身は入らない。今日やりこぼした仕事は連休のどこかで取り返せばいい。朝三暮四を地で行く。
夜、友人Tと飲み会。神保町に繰り出すために電車に乗ったのは何日ぶりか……と、この日記メモを振り返るとおよそ一週間ぶり。そんなに経っていないといえば経っていないが、経っているといえば経っている。コロナ禍以降「久々に電車に乗ったな」と実感する機会が増えた。乗っていないのだから当然のことである。
四川料理居酒屋「ハオワール」で飲み会。麻辣おでんが美味。そのあと近場のパブに流れ、痛飲。23時頃になっても営業している店がぽつぽつと出てきてありがたい。「夜の街」への風当たりの強さはなんだったのか。不思議なレッテル貼りだったと今も思う。

 

9/19(土)
今日から『TENET』が公開と話題。だが、長らくのアンチ・ノーランとして興味は湧かず。あの外連味たっぷりな演出がどうしても鼻につくのだ。
食材の調達に新宿・紀伊國屋。その後、製麺機で麺をつくる。愉快。海老のソースで美味満腹。満足。料理は比較的簡単に達成感を得られる行為として、インスタントに浄化作用を得られる。自分にとっての「禅」的な行為。いや、禅が何かなんてわかってないけど、きっと似たようなものだろう。
どん底(とも思わないが)カープも、素晴らしい大盛の(!)素晴らしい勝ち越し打で素晴らしい勝利。

 

9/20(日)
朝、外に出ると空気が冷たい。また一段階秋が深まった。半村良○『となりの宇宙人』、小松左京○『むかしばなし』、吉行淳之介○『あしたの夕刊』、山口瞳○『穴 考える人たち』、戸板康二△『少年探偵』、松本清張○『誤訳』、清武英利◎『サラリーマン球団社長』を読み、立川「IKEA」へ。「じとっこ」で友人を交えて痛飲。へべすサワーがチェーン居酒屋にあることに驚いた。

 

9/21(月)
WINS新宿で馬券を買い、新宿「やんばる」でソーキそば。やさしいスープが肝臓に滲みる。昨日買った棚を組み立てる間に馬券は外れ、先週の勝ち分をきれいに溶かす。私にとっての競馬はこの繰り返しでしかない。それでいい。夜、仲間内のオンライン飲み会。

 

9/22(火)
先週の遅れを取り戻すために終日仕事。夜、今シーズン初の鍋を食べる。楽。

 

9/23(水)
3冊分のゲラチェック。夜、初台「まことや」で茄子の煮浸しともずく。レモン氷サワー4杯と天狗のどぶろくを2杯。家に帰って宅配ピザを頼むほど陽気。翻訳小説好きの間で出版前から話題を集めていた『パチンコ』上巻を読み始める。(普段軽薄な小説を読んでばかりの自分にとっては)重い題材の上下2巻。果たして読み終えられるのか。

 

9/24(木)
勤めている会社で退職を周知。各所から届くメッセージに返信するうちに仕事に割ける時間がみるみる減る……と、仕事が進まない言い訳は湧き出るように出てくる。夜、鍋、楽。
引き続き『パチンコ』上巻を読み進める。半分ほど読んだところで傑作の匂いが……

 

9/25(金)
待ちに待った契約書が届く。サインをして返送。これでこれから一年の仕事先が見つかった。いい仕事がしたい。郵便局から帰宅後、PS5の抽選結果を確認するも、当然のごとくハズレ。
夜は明日が健康診断ということで禁酒をすることに。ノンアルコールビールでしのぎ、2020年、いや、元号が令和になって以来初めての休肝日となる。

 

9/26(土)
朝一で健康診断。これまで集団でそぞろ歩く種類のものしか受けてこなかったので、個別での接遇の良さに驚いた。医師の所見は概ね異常なし。しかし、血液検査は別とのこと。自分が一番心配しているのはそこ。肝機能の値なのだ。
健康診断を終え、即座に飲酒。以降、酒を飲みながら過ごす。『パチンコ』を読み進め、トーキョーゲームショーでセールになっていた『アンセスターズ』を購入してプレイするなど。

 

9/27(日)
朝から仕事。神戸新聞杯はコントレイルの圧勝。とはいえ菊花賞では嫌いたいというのが本音だ。子どもの頃、ディープインパクト単勝を買わない大人を「この馬に賭ければ少なからず儲かるはずなのに何故別の馬を買うのか……」と思っていたが、自分がそちら側の人間になろうとは。

 

9/28(月)
久々の晴天。ここぞとばかりに日光を浴びる。在職中の仕事に目処をつけた。爽快。◎『パチンコ』上巻を読み終える。凄みを感じさせる血の物語。感想を残しておきたい。

残した。

 

9/29(火)
仕事の引き継ぎもろもろをそこそこに終えて飲酒。夜は初台の「まことや」へ。もずく、ハツ、タン、上タン、ハラミ、ハツ、レモン氷サワー4杯、天狗のどぶろく1杯。えらく酔ってしまう。『パチンコ』は下巻もつくづく素晴らしい。

 

9/30(水)
朝、健康診断の結果を受け取りに病院。心配していた肝機能、γ-gtpの数値が基準値オーバーの125。別の肝機能の数値も悪かった。「知ったこっちゃねえ」「いやあそんなに悪くなってるのか」「そこまで悪い数値なのかね」……アンビバレントに気持ちが揺れる。つまり、自分の不健康さをまざまざと突きつけられて、くらっている。これは休肝日を設けるべきなのかもしれない。夜、退職挨拶のお菓子を買いに新宿小田急。ケチくさい貧乏人なので、3,000円程度の出費ながらえらく引きずる。鬱憤を晴らすかのように小滝橋の「ラーメン二郎」へ。美味満腹。

え? まだ「在日」を謗りとして使ってるんですか? ド級の移民小説『パチンコ』をすぐに読んでくださいよ!

 海外ではえらく評価されているにもかかわらず、日本での評価は騒ぎ立てるほどのことではない。白人コンプレックスを根深く抱える国*1でありながらも、そんな作品は実は数多い。『アンカル』だって、『アステリックス』だって、『プチ・ニコラ』だってそうだ。挙げればキリがない。権威あるアメリカの文学賞である全米図書賞の最終候補にも残り、カルチャーディガーとしても知られるバラク・オバマ元首相の絶賛を受け(『三体』と同じように!)、世界で100万部以上の売り上げをあげている本作も、日本国内で広く世に広がっている実感はない(『三体』とは違って!)、そんな作品の一つだ。

 

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 好事家の間では発売前から注目の的になっていたが、そのポテンシャルに見合う売れ行きなのかとなると疑問符が残る。とかく、この小説を埋れさせてはいけないと感じた。というわけで、ブログに記録を残す。俺が書かなくたってこの傑作は決して埋もれることはなかろう。しかし、数百名、数十名、いや数名かもしれないが、この文章をいま読んでいる人に、この作品の存在・魅力について知ってもらえれば、それだけで本エントリの目的は果たされる。というわけで本題に入ろう。この本は(めちゃくちゃ売れた)『82年生まれ、キム・ジヨン』同様に、今の時代に、日本で、世界で読まれるべき小説なのだ。


『パチンコ』
 ギャンブル好きとして、ついつい手を伸ばしてしまいそうになるタイトルだが、内容は博打とは無縁。上巻にはパチンコのパの字も出てこない。いたって純粋(でいて濃密で緻密)な「小説」だ。
物語のあらましを書籍袖から引用する。

日本に併合された朝鮮半島、釜山沖の影島。下宿屋を営む夫婦の娘として生まれたキム・ソンジャが出会ったのは、日本との貿易を生業とするハンスという男だった。見知らぬ都会の匂いのするハンスと恋に落ち、やがて身ごもったソンジャは、ハンスには日本に妻子がいることを知らされる。許されぬ妊娠を恥じ、苦悩するソンジャに手を差し伸べたのは若き牧師イサク。彼はソンジャの子を自分の子として育てると誓い、ソンジャとともに兄が住む大阪の鶴橋に渡ることになった……

  著者のミン・ジン・リーは、韓国生まれでニューヨークに移住。現地で弁護士を務める人物。本作は、大学時代から構想約30年、日本での取材を含む綿密なリサーチのもと、草稿の破棄、推敲を重ねて発表されたという経緯をもつ一冊。

 あらすじからも明らかなように、主人公は移民として日本に渡ってきた身。当時のほとんどの日本人は排外主義を隠そうともせず、平然と彼女らに強く当たる。屋外便所よりも強烈な臭いのする猪飼野という街で、薄っぺらな材料を使って建てられたバラックに身を寄せ合って暮らす彼女ら家族にとって、日本人から不条理な扱いを受けることは当たり前のことで、息子は学校で“にんにくうんこ”と呼ばれる有様。「こんな家が似合うのは豚と朝鮮人くらいのものだ」という自虐をこぼしても一人。そんな生活のなかでも一家はたくましく生き続ける。

 

 4世代にわたる在日コリアン一家の苦闘、人と人との関係性、人と場所との関係性を緻密に積み重ねた分厚い物語の層がこの小説の魅力だ……なんて書くと、いくらか安っぽく聞こえてしまうかもしれない。朝ドラ的というか、『北の国から』的というか……*2 しかし、本作は(『ワイルド・ソウル』とは違った方向性で、それでいて傑作な)現代におけるニュータイプの移民小説なのだ。日本が舞台になっていて、現代でも腫れ物のように扱われることも少なくない「在日韓国・朝鮮人」について、韓国系アメリカ人が書いた移民小説なのだ。このクリティカルさたるや!

 

 突然、問わず語りを始めるが、私が初めて交際した相手は在日韓国人の女の子だった。名前を国本さんという。取り立てて何をするでもない、することといえば、学校から一緒に帰る程度のこと。それでも、両親から(直接明言されたわけではないが)快く思われていないことは当時12歳の私ですらひしひしと感じていた。当時はなぜ交際を快く思っていないのか理解できなかったが、今になってはその出自に由来する部分が大きいような気がする(もちろんそれが理由でない可能性も多分にある)。
 こう思うこと自体が、私自身の差別意識のありようと取られるかもしれないが、これは日本社会の、つまり、パチンコのことを「朝鮮」と呼ぶことに何の抵抗も感じなかったり、ヘイトスピーチが公然と行われていたり、「在日」というだけでいわれもない扱いを受けていたり、嫌韓本がベストセラーになったり……そうした日本人中心主義的な空気感を相対化して感じて生まれた考えだ。

 

 誰もが疑いようのない程度に、一部では内向きで排他的な愛国思想がいまだ残る日本。
 でありながら、ヒップホップでは「在日韓国・朝鮮人」「移民」という存在がポジティブな方向性で脚光を浴び始めている。Moment Joon氏がそうだ。*3これまで差別対象ともされた自身のnationをレプリゼントした楽曲がヘッズから評価されている。好ましい時代の変化といえるだろう。そんな風に、(きっと)あらゆるジャンルで民族意識への地殻変動が起こりつつあるように思う。本作『パチンコ』も時代の変化に呼応して生まれた(それでいて普遍性もある)小説なのだ。

 

 日本が舞台になっていて、現代でも腫れ物のように扱われることも少なくない「在日韓国・朝鮮人」について、韓国系アメリカ人が書いた移民小説。小説ではあるものの、日本人がかつて移民に対して行った暴力的ともいえる振る舞いは疑いようのない事実。その凄惨さを理解するきっかけとするもよし。小説そのものリーダビリティに酔いしれるもよし。
 民族問題についてつらつら触れているが、小説としての本筋は単純に物語として面白いのだ。つまり、クリティシズムとしても、エンターテイメントとしても優れた作品なのだ。この小説がこのままの売れ行きでいいはずがないのだ。それでいいのだ、とはいかないのだ。

 

 ……と、ここまで書いてきたわけだが、実はまだ上巻を読み終えたばかり。批評家であれば許されない所為であるが(当然のことながらそもそもそんな大それた人間ではないので許される)、折り返し地点まで読んだ段で「この本について感想を残しておかねばいかん……」と感じさせられたので、こうして書いた。

 

下巻では恐らく、登場人物の誰か(恐らくはソンギャを身ごもらせた憎っっっっっつたらしい成金ヤクザことハンス)が、大阪を舞台にパチンコを経営していくのだろう*4
ここまで積み重ねられてきた層の、さらにその上にどのような物語が描かれるのか。怖さ半分。楽しみ半分、読み進めていきたい。一緒に読み進めちゃいましょうよ。

 

パチンコ 上

パチンコ 上

 

 

パチンコ 下

パチンコ 下

 

 

 

*1:私感でしかない

*2:もちろん劣った作品という意図ではない。強烈な作品であるが故に、型として再生産されることも多いだけに……という意図。

*3:彼は狭義の「在日」ではないが、移民者ラッパーと自らを名乗り、ライブでは「日本と韓国の間に何が起きているか知っていますか?僕の身に何が起きているか知っていますか?テレビが家にある人や新聞を読む人はどのくらいいますか?僕はテレビを付けるのが怖いです」と語りかけた(らしい)。補足として書くと、属性ありきではなく、ラップのクオリティの高さ、ラッパーとしての魅力がで脚光を浴びた要因である。
https://www.gqjapan.jp/culture/article/20190903-moment-joon-interview

*4:厳密に歴史を紐解くと、日本国内にパチンコを流布させたのは欧米から輸入されたゲームだった(出典は『天の釘: 現代パチンコをつくった男正村竹一』)。そのあたりをどのように描くのか