【PR】上手いシロウトと下手なプロ…来るべき競馬予想をぼんやり考える【じゃない】

唐突な書き出しですが、ここ最近「賭け事」をする人間の心性についていろいろと考えておりまして……

その流れであまねく(とまでいうと大げさではありますが)資料の読み漁りに努めているのですが、そうするうちに、競馬予想の「歴史」が顧みられる機会が全くと言っていいほどないという事実に気づいてしまいました。

競馬予想の歴史について(自分の観測上)書籍に歴史は残されておらず、インターネットをあたってみても、“かつては記者がおらず、騎手が新聞に予想を公開していた”だの、“大川慶次郎の展開予想から予想そのものに多様性が生まれた”だの…

「それは知っているんですけどねえ」といった中途半端な情報がヒットするばかりでして。

競馬予想の歴史。

これ、誰も興味ないかもしれませんが、個人的に関心の高いトピックで、別の機会にまとめてみようと思います。と妙な宣言をしたところで、今回はまた別の話。その導入、といいますか。なんといいますか。

 

競馬予想の現在地

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……とりあえず、歴史というほど大げさではなく、競馬予想について現在地を見渡してみると、少し前には『レジまぐ』『まぐまぐ』といったメルマガが存在して、競馬予想ブログ、2ch、予想会社の通信販売、ソフトウェア販売、もちろんスポーツ紙や競馬専門紙とか……さっと思いつく近年の予想(発表・販売)媒体はそんなところでしょうか。

なんだか、どれもパッとしませんなあ……斜陽……右肩下がり……そんな言葉が付きまといそうな媒体ばかりですよ、こりゃ。いやはや、競馬予想の現在地、一体どうなっとるんだ!

と、書いてはみたものの、アレから目をそらすわけにはいかんですね。『note』ですよ。『note』の登場・浸透で、ついぞ素人が予想を販売することが当然、そんな世界が到来したわけです。スマホの爆発的普及に端を発して、決済手段の多様化が更にそれをアシスト。街場のインターネット競馬予想を席巻しているわけです。こうしたうねりはこれまで街場の競馬予想にないものだった。って、こりゃ印象批評以外の何物でもないんですが、まあ実際にそうでしょう。スマホでピッピッパッとやってしまえば、それが販売できるわけですから。

 

なぜ『note』がこれほど普及したのか

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『note』がプラットフォームとして優れているとかなんとかいう話ではなく、テックの発達と呼応した流れで、プロフェッショナル(とされる人)の予想よりも、身近な競馬強者の予想の方が価値を帯びるんですよ。プロフェッショナルなモデルよりも等身大のインスタグラマー。プロフェッショナルなAVよりもFC2のハメ撮り。競馬以外の文化産業とも相似する流れで、世の中の機運とはなんとも風が吹くように一様に流されるもんだなあと思う次第で……って話が逸れる逸れる。

はてさて競馬予想における『note』の隆盛の話。

自分の予想が「マネタイズ」(どうでもいいですが嫌いな言葉のひとつ)できることに気づいた人はいち早くセルフブランディング(どうでもいいですが嫌いな言葉のひとつ)し始め、それはそれは強固な支持基盤を獲得しているのが現状と言えましょうか。

流行り始めの頃は、まだその拝金主義の影が非難の対象になることもありましたが、最近はそんな風潮は一切なく、むしろ販売者がリスペクトの対象になっているような雰囲気すら感じます。いやあ、世の中の機運ってのはこれほどまでに風が吹くように一様に流されるか、と思うわけですが(2回目)。

 

 

上手いシロウトと下手なプロ?

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まあ、自分もそんな風に流されているんですよ。

自分自身が文章を書いて配信するってわけではないけど、いわゆる“有料予想”と称されるものへの嫌悪感は和らぎました。

むしろ、よくよく考えると当然のことかも、と思うようになりました。まあ風に流されてそう思うようになったわけです。

先述したインスタグラマーとかFC2のハメ撮りとか。そんなマクロな観点でもそうだし、ミクロな観点でも、例えば野球評論では1人のファンがダルビッシュにアドバイスを送って、それが認められ、本を出版。発売直後から版を重ね続けるほど売れる。それだけ内容がいい。

格闘技の世界も現状日本トップの興行団体でスターの座を張る朝倉兄弟は数年前まで格闘技を習ったこともないストリートのヤンキーですよ。

上手いシロウトと下手なプロ、といいますかなんといいますか。

プロと素人の線引きは、有資格でなければ就くことのできない仕事を除いては、とかく融解しているわけでして、そうなると、下心とか血生臭さのない(厳密に書けばないわけではなくて、それが表出しづらい)素人に人気が集まるのも当然な流れなんではないでしょうか。

というわけで、そりゃ、まあ競馬予想のプラットフォームとして『note』が流行るのも当然だし、使う人も少なくないだろう、と。

 

先行できる者は強い

とかなんとか、考えていると友人がこんなサービスを始めるようです。

つまるところ、競馬版『note』ですね。

って!ここまでの文章は全部PRのためかーい!と思われる方もいらっしゃるかもしれませんな。しかし、断じてそういうわけではないんです。自分が↑のサイトで予想を販売するわけではないですし、このエントリで金をいただいているってこともありません。そして、何よりPRのためならもっと狡猾に話を運びますわ。少なくとも競馬版『note』とは書きませんわ。

そもそも嫌というほど仕事で文章を書いて、いくばくかのお金をもらっているわけで。このブログはお金のことを考えずに、文章を自由に書く悦びを満喫することで、自分の精神的バランスをとっていることが目的なわけで(これは後期三島由紀夫的な発想だけど、話が別道に逸れてしまうので省略。『新体育』に寄せた原稿における芸術とスポーツに関する話。省略。)。


とはいえ、知り合いがサービスを立ち上げるわけですから、そりゃ徒労に終わってほしくないという気持ちはあります。ぶっちゃけ。

というわけで、引き続き書いていくと、少々いやらしい話ではありますが「先行者利益」という言葉がありますね。

ビジネスにおいて、新たな市場にいち早く参入することによって得られるメリットを指す語です。ほら、競馬でも前にいった馬が穴を開けることは往々にしてあることじゃないですか。 実力がなくても前につけたらなんとかなるなんてことは往々にしてあるわけで。そういうわけで。

自分の予想を「マネタイズ」(どうでもいいですが嫌いな言葉のひとつ)したい人は早いうちから手をつけるに越したことはないと思います。

まだ始まりたてで「なんやねんこれ。ようわからんし流行り物にのるのはいっちょ様子見しとくか」という発想は至極当然のものだと思いますが、そうするうちに先行勢は「マネタイズ」(どうでもいいですが嫌いな言葉のひとつ)を続け、自分たちの領域を拡大し続けるわけです。早いうちから手をつけるに越したことは無いと思います。

ここから先は、プラットフォームとしての『教えて!競馬民』に対して、使いづらかったり、何も改善されなかったり、そうしたら、その時に見限ればいいのだと思います。競馬で「マネタイズ」(どうでもいいでs……しつこいか)を考える人にとっては、ほんと早いうちから手をつけるに越したことは無いと思います。

 

最後に
と、ウダウダツラツラ書き連ねてきましたが……

サービスの今後は運営・広報・時代性に左右されると思うので、現時点で触れようとは思いませんが、こうしたプラットフォームが生まれたことは全面的に歓迎しています。

最後に、

あらゆるギャンブルの根底には、安全への強い確信を願望しているという面がある。

人は不確実な状態を望み、ギャンブルの世界に入っていくが、決着は常に念頭にある。実際、確実性と確信を求める情熱が強すぎるあまり、人は己の安全を試すために、何度も何度も不確実な状態に入らなければならないと感じる……

このように、逆説的に聞こえるかもしれないが、ギャンブルは確実性と確信、すなわち確かだと感じられることを求めるあがきである。単に不確実を求める願望ではない。

ーー『ギャンブルの衝動』クレメンス・J・フランス,1902

アメリカの心理学者が残した言葉で〆としたいと思います。どうやら出版から100年以上の年月が経った今もギャンブラーは何ら変わっていないようです。