中高6年間男子校の初体験事情(川崎記念予想)

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2,000人弱の生徒に対して教師は100人。そのうち女性教師は3人ほどという数少なさ。それ故に還暦間近で湯婆婆というあだ名で呼ばれる保健室の先生に欲情してしまう生徒も少なくない。そんな中高一貫の男子校に通っていた。

しかし、男子校だからといって初体験が遅いということはない。少なくとも私の周りにおいては。友人のHもそうだった。たしか彼が初体験を迎えたのは中学三年生の春のこと。Hは中学二年生の文化祭で知り合った他校の女子と密かに連絡先を交換し、メールで連絡を取り合い、誰も知らぬ間にデートを重ね、ついにその時を迎えることになりそうだと私たちに語りかけたのだった。

誰だって初体験は緊張する。わからないことも多い。男子校だったからなのか、実践的な性教育はこれぽっちもない代わりに、教師からやたらと「そういうことになってもいいけど、いやむしろ、そういうことはあるだろうけど、頼むから絶対にコンドームだけはつけてくれ」と口酸っぱく教え込まれていた。それもあってか、Hの話を受けた時に友人グループ筆頭の遊び人Mは「ほいじゃあこれやっとくわ。絶対それ使えよ。」と笑いながら、デート前にコンドームを譲り渡していた。Hの勘は当たり、その後のデートで初体験を迎えることになる。

誰だって初体験は緊張する。わからないことも多い。いざ、ことに至るにあたり、彼は財布の中に忍び込ませていたそれを開封する。教師はあれだけ言っていたにもかかわらず、コンドームの付け方については我々に教鞭をとることはなく、生のコンドーム(生でないコンドームがあるのかどうかは置いておいて)を触るのはHにとって初めての事だった。

誰だって初体験は緊張する。わからないことも多い。 Hは何を思ったか、「なんかヌルヌルしとるんじゃけど!あいつ!俺に腐ったコンドーム渡してきよったな!」と考えた。そうして彼はベッドの上からMに電話をかけて小声で「ねえねえ、このコンドーム腐ったんじゃないん?」そう話し、結局事を迎えるには至らなかった。

以上、卒業して10年経っても未だに酒席で笑い話にされるHの(ほぼ)初体験話。


初といえば、2019年初めて開催されるG1競走が川崎記念。本命はサルサディオーネだ。直線平坦なら前受けで粘れる、それがこの馬の最大の持ち味。上位人気勢はケイティブレイブを除いてムラのある馬が多いし、ミツバはわかりやすくデキ落ち。距離に心配はあるものの、直線平坦ならなんとか粘れる……スタートを出して外2で受ければ太刀打ちできるだろうと考えた。

ちなみに私の初体験は一回りほど違う相手に半ば強引に誘われた末、障害者用トイレの中で……という美しさの欠片もないものだった。2019年の競馬ではめでたく1点で的中、そんな美しい「初」を迎えたいものだ。